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株式会社トーカイエコボード

TOKAI ECOBOARD Co., Ltd.

循環型新素材でSBTの取り組み推進
輸送パレットや災害時対策用品でエコロジー社会に貢献する会社

株式会社トーカイエコボードは、約30年前から環境問題を見つめ、循環型社会実現に向けて技術開発を行い『エコボード』という素材を生み出しました。量産化に成功し、以降約20年余り、物流関連会社をはじめ各種製造業の方々の問題解決の一助となればとの熱い想いで、日々活用推進に努め続けています。創業の精神の一つ「公正不偏の精神」で、エコボードおよびエコボード関連製品の製造・加工・販売を通じ、環境配慮企業として貢献しています。


特許技術がエコ素材における屈指の強度を実現 トーカイエコボードでは、エコボードをはじめとする商品の構造において、独自の特許を使用しています。通常の段ボールとは異なり、波形のシートをボード面に対して垂直に配置し、上下面を強固に接着することで、他にはない強度を確保しております。

エコボードの具体的な用途 当社の『エコボード』は、25年以上にわたる研究開発の結果生まれました。
特殊構造により、10センチ平方で700kgもの圧縮加重を受け止め可能な強度を誇りながら、段ボール本来の特徴である「軽量」「加工の容易性」「断熱効果」を保持しています。これにより、輸送用パレットやクッション材、間仕切り、床材など、様々な分野で自由設計しながらの活用が可能です。
また、災害時においては個室避難場所や更衣室・授乳室などのパーティションや、避難所での睡眠時に使用することができます。

エコボードで循環型社会へ貢献 来るべき循環型社会において、100%リサイクル可能な商品構成であることが、エコボード最大の強みです。 エコボードの循環利用は以下のようなサイクルで成り立っています。
設計・生産
・循環型素材の古紙を使用
・原料の無駄を最小限に抑え製造
流通・小売
・軽量化により輸送時の燃料消費を軽減
利用
・自由設計が可能
・公害物質不使用で安全かつ燻蒸処理は不要
回収
・古紙として安定的な回収ルートを確保
リサイクル
・リサイクル素材の品質向上およびリサイクル時の工程におけるエネルギー資源使用量の見直し・削減に向けた取り組み
古紙、製紙、段ボールの3つの業界が密接に関わることで、段ボールのリサイクルは成り立っています。
当社もその循環システムの一員として、CO2をはじめとする温室効果ガス排出量の削減に向けた取り組みを進め、低炭素化社会の実現に寄与していきます。

物流も包括したSDGsおよびSBTの取り組み トーカイエコボードでは、SDGs推進の一環として、社員向けに講習などを開催し、SDGsの各ゴール達成に向けて一人ひとりが考える機会を提供しています。自社製品の紙製パレットの利用がお客様にとってカーボンニュートラルを推進する要素になることを周知し、販売を促進させることで、サーキュラーエコノミーの推進およびSDGsの複数の目標達成に向けて取り組んでいます。
また、木製パレットとエコボードパレットを比較すると、大型トラック一車で200㎏以上の差が見込めます。輸送時の燃料消費を抑えることはガソリン車からの温室効果ガス排出を削減することにもつながります。
当社では、物流企業とのグループを確立、パッケージングから保管、配送までの物流をトータルサポートしており、グループ全体で環境に対する意識の醸成に取り組んでおります。

製作事例

Production Examples

  • 自動車部品用集合包装

    円盤状の自動車部品を出荷するための集合包装タイプの梱包材です。お客様指定サイズの外枠を基準に、設計する必要がありました。製品サイズに合わせた梱包箱を必要数量入れた時、枠内左右に大きな隙間ができました。隙間を埋める事ができ、且つ横揺れに対しても強い構造の段ボールをご提案し、劣悪な条件での振動試験を経て採用になりました。

  • 船舶用軸受け集合包装

    従来は、製品毎に一品一葉で木箱を作り梱包していましたが、”環境に配慮した素材を使用して、汎用性のある梱包仕様に変えていきたい”というご要望の中、エコボードパレットと当社製のダンボール製品を活かした梱包材が採用されました。脚ゲタには、特許取得の高強度の『ダンロール』を使用しています。荷役による、脚ゲタの破損の心配も少なく集中荷重にも耐えうる事ができます。梱包工数の削減もでき、木枠だと30種類あったものが、6種類の集合包装にまで集約することができました。

  • フィルム直置き梱包セット

    ロール状になった重量物を、パレットの上に2本載せて海外へ輸送する為の梱包材です。当社独自のエコボードを使用したパレットの中でも、最高強度のパレットです。また、当社製の強化ダンボールとの組合せにより、段積み保管・輸送が可能な仕様になっています。採用から10年以上輸送トラブルがなく、現在に至っています。

  • 会議用テーブルのコア材

    独自開発の『エコボード』は、テーブルなどのコア材(中芯材)にも使用されています。従来のテーブルのコア材(中芯材)は合板が使用されていることが多く、折り畳みできコンパクト収納はできるものの、とても重いものでした。エコボードは、木材のような硬さでありながら、段ボール素材でとても軽量のため合板の代用品としてお使いいただいています。

  • 食肉加工機械運搬用パレット

    木材パレットでしか運搬できなかった、集中荷重になりやすい加工機械も当社独自の『エコボードパレット』と『段ブロック』の組合せ設計により、100%リサイクル可能、軽量、釘打ち不要で運搬できるようになります。平面圧はもちろん、曲げ強度も強いエコボードだからこそ、リフトで持ち上げた時のタワミもなく、荷崩れの心配も要りません。

会社概要

Company Profile

会社名 株式会社トーカイエコボード
創業 2001年
資本金 6000万円
本社所在地 愛知県名古屋市守山区花咲台二丁目907番地
代表者 代表取締役 吉井久史
従業員数 16人
事業内容 エコボード(板紙を素材とした立体構造平板)の製造・販売
【取扱商品】
・エコボード:パレット/集合梱包/エコボード抜き加工/エコブロック/ダンロール/災害避難用エコボード間仕切り/エコボード更衣室/エコボード床材

気候変動への対応

■Responding to climate change

温室効果ガス削減に向けて

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【削減目標の内容】

●スコープ1およびスコープ2の温室効果ガス排出量を2030年に2022年度比で42%削減

●スコープ3排出量の把握と削減に取り組む

※上記目標は、現在のプロセスで認定することができる最も野心的な1.5℃水準にて認定取得


基準年のGHGインベントリ

基準年のCO2排出量は次の通りです。


基準年:2022年

●SCOPE1:96.0 tCO2

●SCOPE2:66.0 tCO2


今後の気候変動によるリスクと機会の分析

当社では今後の気候変動シナリオに伴うリスクとそれに対応する機会を下記のように想定しました。


【リスク】

●都市型水害などのが要因の物流停止による資材調達や納入の遅延

●リサイクル材の需要増加による価格高騰のリスク

●政策・法規制に伴う、情報開示義務の拡大による手間や外注のコストの増加


【機会】

●新技術開発に伴う低炭素エネルギー源の利用により、燃料費が安定し、持続的な経営が容易になる

●既存の主力商品がリサイクル材を活用しており、新技術導入コストを削減できる

気候変動リスクに対する意識の高い顧客が増加することで、運送分野における物流資材の軽量化への需要が高まり、自社の商品の強みをアピールできる環境になる

●災害時に活用できる商品をアピールすることで、各地域の防災対策推進につなげることができる


インタビュー

■Interview

本事業への参加に至る背景

近年、環境に対して、カーボンニュートラルといった考え方が加わり、環境配慮への取るべき行動も変化してきていると感じています。

リサイクル可能な製品を販売する当社としても、この流れに合わせ環境配慮への取り組みを加速させ、低炭素社会の実現に貢献し、企業ブランディングにつなげていきたいと思い参加しました。


参加しての所見や感想

今回、本事業に取り組んだことで、自社のCO2排出量の見える化により、一つの指標を創り出せたと感じています。

SBT認定取得には、CO2 排出量の見える化が必須であることは、事前に調べて認識していたものの、本事業で実際に行ってみると、経理データや販売データと密接にリンクしていることに驚くとともに、日頃からのデータ収集のあり方についても検討していく必要があることを実感しました。また、SBT認定取得の際、英語での申請についても専門家からのアドバイスにより行うことができ、安心して取り組むことができました。                  


会社からの今後の提案

環境に優しい企業として謳ってきた当社にとって、カーボンニュートラルに向けた取り組みを見える化し、まず一歩を踏み出すことは大きな課題の一つでした。今回、本事業に取り組んだことで、自社のCO2排出量の見える化により、一つの指標を創り出せたと感じています。今後は、排出量の削減に努めながら、省エネと再エネをうまく組み合わせ、一歩ずつ進んでいきたいと思います。また、当社は、取引先企業の多くが多業種で製造元であることから、本事業の成果をしっかりと情報開示し、自社の信頼につながるようPRにも力を入れていきたいと考えています。